この本を読んだユーザ
1件のデータ
![]() |
natuur21 2009/12/01 |
戦略の不条理 菊澤研宗 著 戦略を物理的世界、心理的世界、および知性的世界の3つの軸の三次元空間で立案する。歴史上の戦略を分析し、なぜそれらが失敗したかを明快に解析している。マーケティング、市場戦略を立てる上で、非常に勉強になった。 |
1件のデータ
アマゾンでのレビュー
- 戦争や経営において合理的戦略をとってもうまくいかない場合がある。それは、物理的世界のことしか考えてないからだという。戦争においては、ポパーが言うように「物理的世界」「心理的世界」「知性的世界」の3つの世界に立体的にアプローチしなければならずこれを「キュービックグランドストラテジー」という。心理的世界は兵士や敵の心理に対応すること、知的世界は政治的対応などを言うようだ。
<
> <
>この3つの世界に対応できたのがロンメルとナポレオン。そして、ナポレオンも心理的世界、知的世界の変化に対応できなかったので失敗したのだという。そして、軍事的世界における「キュービックグランドストラテジー」は経営においても重要だとする。 <
> <
>よくできている論のようにも思う。しかし、「知性的世界の戦略論」とは、具体的に何であるかわかりにくく、経営においては「取引コストを考慮する」というだけのもの。これだと、うまくいかなかったのを説明するためだけに知的世界といっているようにも思える。また、そんなことを言わなくても経営者は「キュービックグランドストラテジー」に相当することはやっているともいえる。 <
> <
>ということで経営論としてはもうひとつ。ただロンメルやナポレオン、クラウゼヴィッツ、リデルハートのことを知るにはよい本だと思う。 - 著者の主張は「キュービック・グランド・ストラテジー」という体系らしいのですが、その中での「知性的世界の戦略論」とは、蓋を開けてみると「取引コストを考慮する」というだけのものでした。それとロンメルの軍事戦略は関係するのでしょうか?確かに軍師としてのロンメルのすばらしさは存じ上げているつもりですが、名軍師というだけなら古今東西いろいろいるでしょうし、「知性的世界の戦略論」と称するまで他と次元の異なる戦略家だったのでしょうか?しかもその中身が「取引コストを考慮する」というのみのものだとした場合、何か実践的に寄与するものとなるのでしょうか?いろいろ「??」が頭を駆け巡った本でした。
- 著者は、防衛大学と中央大学や慶応義塾大学など私立大学の双方で教授を務めた経歴を持つ。
<
> 本書は、著者自身があとがきで述べているように、「現代日本における『軍事』と『経営学』の深い溝を埋める」という課題に挑んだもの。 <
> 私は、本書を読んで、その課題は半ば達成され、半ば失敗しているように感じた。 <
> <
> (1) 本書では、過去の軍事戦略家の理論と民間の経営理論が交互に出てくる構成をとっている。しかし、軍事面は、山本七平、クラウゼヴィッツ、リデル・ハート、ロンメル、ハンニバル、ナポレオン、孫子というように実に盛りだくさんであり、紙幅の制約から、それぞれの戦略はほんのさわり程度のものが多い。ものたりなく感じる。 <
> (2) 経営面では、ポパーの多面的世界観を紹介し、「物理的世界」と「心理的世界」と「知性的世界」も3つを立体的かつ総合的に把握してアプローチしなければならないという考え方を示している。しかし、価格競争や品質だけでなく、消費者心理を忖度したり、取引コストや機会費用を考慮に入れる必要があるのは、少し経済学や経営学を学んだ人であれば自明のことと感じる。わざわざ、「キュービック・グランド・ストラテジー(立体的大戦略)」とか、「戦略の不条理」とか言わなくても、多くの経営者はすでに実践していると思われる。 <
> (3) また、本書には、同じことが何度も何度も繰り返し書かれており、少し辟易する。 <
> <
> このように感じる反面、書かれている個々の事柄はなかなか興味深い点も多い。きちんとした本を書こうとしていることが読み取れる本である。昨今の新書には内容のない薄っぺらな本が多い中で、とても好感が持てる。 <
> 様々な事柄をきちんと記述しており、実生活に応用できる示唆も多く含まれているが、難しい本ではないのですぐに読める。読んで損はない良書といえます。 - 昨今のビジネス書の売り上げランキングをみると、直ぐに役立つと有益さを謳ったHowTo本が溢れている。もちろん、これ自体を否定する訳ではないが、故に、もっと人間の本質に迫る普遍性をもった作品に飢えた読者は多いのではなかろうか。そんな読者にお勧めしたいのが本作品である。
<
> <
>軍事戦略を具体例として用いながら、最近のベストセラー『ブラック・スワン(上・下)』中で引用されたことにより、日本でも注目を集め始めているK.ポパーの哲学、3つの世界観を戦略論に応用し、著者のオリジナルであるキュービックグランドストラテジー(CGS)を展開している。 <
> <
>MBA・コンサルタントのノウハウがコモディティ化し付加価値を失いつつある現在、戦略論も同様に考える人が多いかもしれない。しかし、CGSは従来の戦略論の定義を塗り替えるほどの衝撃的な内容である。なぜならば、従来の戦略論で扱ってきたのは、CGSでいう物理的世界のみであり、対してCGSでは心理的世界・知性的世界にまで対象を拡げているからだ。この3つの世界に対するアプローチが出来たならば、現在、物理的世界のみへのアプローチにより発生している戦略の不条理は回避されると主張されている。 <
> <
>本作品が、経営者・ビジネスパーソンの多くに読まれ、普遍性を持つCGSが実務家によって実践されるならば、その将来、ポパーの科学哲学が、その後の科学発展に大きく貢献してきたことと、重ねて評価されることになるであろうことを推測しておきたい。 <
>また、読者個人に目を向けるならば、本作品の理論を更に人生にも転用する試みを図ることで、明日からの人生を力強く自分らしく生きる自信を持つに至る軸の形成に、大きな貢献を果たすであろう。 <
> <
> - 第1章は、山本七平『孫氏の読み方』に対する批評から始まる。すなわち、「旧日本軍は現実世界に目をむけることなく、実際には存在しない空虚な幻想や観念や精神にもとづいて、まったく愚かな戦い方をした」という山本七平の指摘を批評して、「私は食べ物や鉄の武器や弾丸と同じように、観念や幻想や価値も実体として存在すると考える」と主張している(p.24)。「観念や幻想も食べ物や鉄の武器と同じような実体」とはいかなる主張か? 「同じ」とは、相互に完全に代替可能な2つの「実体」をいうのではないか?広辞苑によれば、「同じ」とは、「質・状態・程度などが同一であること。差異がないこと」である。正しくは、「観念や幻想もひとつの実体ではあるが、食べ物や鉄の武器とは異なる実体である」というべきであろう。山本七平による旧軍批判の一連の著作は、「観念や幻想をもって、まったく異なる実体である食料や鉄の武器に代替可能である」という幻想に囚われた軍指導者を批判しているはずある。インパール作戦を立案した牟田口廉也中将は、「1カ月や2カ月は飲まず食わずでも戦えるのが皇軍将兵だ」と強弁して、補給を求める前線の師団長を叱咤したようだが、菊澤氏は「なるほど、皇軍精神も食料や鉄の武器と同じように実体である。よって牟田口中将の主張は正しい」と考えるのか?
<
> さらに、「日本軍は(物理的)資源が乏しい国でした。(中略)しかし一方で知的世界の資源である精神や観念などの実在性は非常に強いものでした。それ(日本軍の戦略)は決して空疎な戦略ではなく、当時の日本軍にとって豊かだった知的資源を徹底的に活用した究極の戦略だったとも言えるのです」と述べている(p.42)。軍民合わせ3百万人以上の犠牲者を出し、しかも将兵の犠牲者の過半は餓死ないしは病死であった日本軍の戦のどこが「知的資源を徹底的に活用した究極の戦略」であったのか、是非ご教示願いたい。ノモンハン、インパール、ガダルカナル、レイテ、大陸打通、サイパン、硫黄島、沖縄等などの諸作戦において、どのように「知的資源が徹底に活用」され、どのような結末を迎えたのか、はたまた女性に竹槍を持たせ、本土決戦を唱えた軍部の発想も、「鉄の武器や弾丸」の不足を「知的資源の活用」で解消する「究極の戦略」だったのか、著者の「戦略論」的所見をとくと聞いてみたい。 <
> 無益な戦を避けることこそ「知的戦略」の第一歩だとレビュアーは考えるが(だからこそ山本七平は「愚かな戦い」と断罪している)、著者の見解はいかに?
購入する
ブログに貼り付ける
ブログに貼り付けるためのサービスを呼び出します
(ここに無いサービスで、先方が対応できる仕組みになっているものについてはお問い合わせください。検討します)






























